リバー・フェニックスを探して

名作とミニシアター系をメインにネタバレなしで発信します。広告を含んでいます。

PERFECTDAYS

しばらく前にやっと見れました。

とにかく音楽が最高でしたね!


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こんな風に生きれたらとキャッチコピーにある。

強い欲望や持ち物に固執せず、そしてエゴや承認欲求を捨て日々のささやかな幸せを噛みしめる様に生きる。

人生は美しい暇つぶしに過ぎないという事なのか。

 

私もやはり平山という男がどのような人生を送ってきたのか気になってしまう。

私達の様に人間社会にどっぷり浸かり様々な事に嫌気が差してシンプルライフを送っているのでは無いか?

見る人の多くが平山の過去に関心や想像をふくらませて、エピソード0を想像させられるのでは無いでしょうか。

 

平山より下の年代の私達は未来の自分のあり方を考えさせられる。

 

パリテキサスは不思議な旅を描いた作品でしたが、PERFECTDAYSは東京都内で完結する完全な心の旅。

 

もし私が若い時に、この作品が若い役者で作られていたら「夢の無いフリーター」の日常に見えたと思います。

一方で若い時の貧乏生活というものは豊かな思い出として一定の年齢になると特別な彩りのある時期でもあったりする。

それでも貧乏学生の様な生活が新鮮な喜びに満ちている平山がずーっとそのスタイルを好んでしていたとは想像しにくい。妹の言葉にもヒントがあった。

平山にはこの様に生きていければという夢想した時代が人生の中、長期間あったのでは無いだろうか。

そこにはもしかしたら本人にも説明のつかない理由があるのでは。

 

今の私は平山の老後を勝手に想像して少し心配してしまう。今更お掃除の管理者になる事はないだろう。時代に取り残されて、やがてあの部屋で孤独死

実は隠し財産や遺産の相続等の未来の算段があって平山の老後は安泰であって欲しい気がする。

平山は作品に取り憑かれた私達の分身のなだから。

 

最も平山の住む世界にそういった保険は無い事も充分理解しているが。