リバー・フェニックスを探して

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ザ・ホエール

私にとって初めてのブレンダン・フレーザーはノー天気なロック野郎を演じた「ハードロック・ハイジャック」だった。ブレンダンもまた青春の象徴のような時代があった。

ブレンダン・フレーザーは過労や離婚、息子のトラブルやいくつかの裏切り、セクハラ被害で精神的に追い詰められてしまった。肥満とうつ状態で苦しんできた。

かつてのロック野郎。それは約30年前の姿。

しかし「ザ・ホエール」でヴェネチア国際映画賞でスタンディングオベーションが6分間続きアカデミー賞を受賞。

かつての躍動する若さは見る影もないがとんでもない演技をした。

と、ここまでは「ザ・ホエール」を見る前から情報が入っていた。

 

ダーレン・アロノフスキ監督作はほぼ全て好きでし

復活と新境地を描く作品も多い。

「レスラー」ではかつてのプロレスラーのプロレスをしていないと生きていけない生き方。男の哀愁をミッキーローク主演で。
ブラックスワン」では神経と精神に異常きたしたダンサーでナタリーポートマンを新境地へ。

 

 

 

 

 

「ザ・ホエール」はアパートの一室で完結する。

捨てた娘との絆を取り戻したいチャーリー(フレーザー)

娘は大麻を吸い学業不振やネットテラシーに欠けた現代的不良(嫌がらせは大体さらし)。

育てている母親(チャーリーの元嫁)との関係も悪い。

自宅にくる新興宗教の宣教師。

新興宗教を嫌う唯一チャーリーに寄り添う看護師。

 

育てなかった事を悔やむ思いが痛々しいが、テーマに無保険や新興宗教が大きく関わってくる。

 

 

作品は絶賛され娘-父の関係は切なさと痛々しさをまざまざと見せつけられる。関係性の修復は困難に見える。アメリカ映画は親子間の確執はどちらかの問題解決で落とし所を見つける事が多い。

二人共問題が多すぎて関係性の修復は不可能のように見えるまま進む。

育てる事が出来なかった親を描いた映画。離婚後思春期の傷ついいた難しい時期のみ一緒にいた父「フラッグ・デイ 父を想う日」

事情はわからないが勝手にいい子に育った(育たざる得なかった?もしくはレスリーの愛は離れていても伝わるものがあったと勝手に想像を駆られてしまうような)「トゥ・レスリー」と比べると、関係性を修復するための命の期間が絶望的。

更にダーレン・アロノフスキ監督作品は裏テーマをいつももっている。今作品では新興宗教の闇の深さが作品を濃くしていく。

 

 

 

 

 

 

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