リバー・フェニックスを探して

名作とミニシアター系をメインにネタバレなしで発信します。広告を含んでいます。

サントメール ある被告

私は法廷もの映画が苦手だった。

名作といわれていても陪審員の話だけで完結してしまう話。名役者がそろったり、どう裁くかが難しい題材を扱った作品も何故か飽きてしまう。

後に一時期裁判傍聴を時々する事があったが、法廷映画に比べ裁判傍聴は大変有意義な時間だった。

 

そんな私もある時期からある程度集中して法廷作品が見る事が出来るようになった。

年齢からくるものなのか。

人間の犯罪行動に映画の中で答えを探さなくなったのか。(えん罪作品はまた別だが)

傍聴やニュースのあり方を見て落ち着いて見れるようになったのか。

ヨーロッパ 主にフランス映画は近年はわかりやすいものが多いが答えの無いものも多く見て「よくわからない」が悪い事じゃ無いと思えるようになったのか。よくわからないも続くとストレスではあるが。

 

サントメールとは「聖なる母」という意味だそう。

子供を15ヶ月育てて殺した罪を裁く映画。実際にあった裁判との事。

理由は見るものにゆだねられる。

一方近年見た法廷物といえば「ウーマン・トーキング 私達の選択」がある。

厳密に言うと法廷ものとはまた全く異なりますが、善悪を判断するドラマとなっています。

メノナイトへの理解が無かったためアーミッシュと混合して見ていたがあまり関係なく楽しめた。完全な会話劇であるが信仰や許しの問題まで議論は及んでいく。

「ゆるし」の先に未来はあるのか。その「ゆるし」は強要や惰性に過ぎないのではないのか。

両作品も重たい内容が嫌いでは無く法廷ドラマのような会話劇が苦痛で無ければ一見に値する作品だと思います。